「きっとこの枕が悪いんだろう……たぶんそうだ!いやそうに違いない!」
眠れない夜には、とかく様々な思考が頭の中を駆け巡り、やがてその原因を自分の内から外に向けていくという一種の責任転嫁に走りがちです。
私もこれまで何回か枕にその原因を押し付け、その度にささやかな自己満足と、やがて訪れる自己嫌悪という無限ループにハマっていたことがあります。
いえ、それは枕だけではありません。
私は”畳に布団”という実に純和風な睡眠環境で眠っているのですが、枕が(責任転嫁の標的として)さほど役に立たないことを悟って、最近その目を布団に向けました。
「布団……硬い。背骨の自然なカーブだって?作りようがない。もしかして今の私に足りないのは、あの全身を優しく包み、背骨を自然なカーブに整えてくれるらしい”マットレス”とかいう寝具ではないのか?」
しょうこりもなくそう考えた私は、翌日マットを求めネットの海に沈んでいったのでした。
「反発がどうのこうの、バネがどうのこうの、さらにはお届け時の梱包がどうのこうのと、なんだこのバリエーションは!?親切なようで逆に何がBestなのか分からない!さらに購入意欲がそそられそうで逆に面倒くさい」
私はこのような考えが込み上げてくるのをぐっとこらえながら、次のように思いました。
「考えてみると人生の3分の1は寝ている訳だ。そう考えると寝具の費用対効果はかなり高いはず。なので適当にポチるのだけは止めよう。時間制限がある訳でも無いし、もう少し情報を整理してからだ」
私はとりあえず保留することにしました。
それからしばらく私は酸欠になりながらひたすらネットの海に潜っていたのですが、いつしかそれも飽きて来て、やがてマットレスという言葉は私の意識から薄れていきました。
そして今回「SLEEP」に寝具の章を見つけました。
「あのとき焦って買わなくて良かった」
さて、その要約について話していきましょう。
著書にはマットレスについてこうありました。
多くのマットレスに有害物質が含まれている、と。
例えば、
・PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)
2004年以前に生産されていました。
肝臓、甲状腺、神経系に有害。
・メラニン樹脂(ホルムアルデヒト)
長期にわたって浴びると発ガンの恐れ。
・難燃剤(リン、ヒ素、アンチモンの合成化合物)
細菌と反応し、有毒ガスを発生させる。
(これらはいずれもアメリカでの事例ですので、日本においてどうなのかという事には触れられていませんでしたが、恐らく似たようなもの、或いは少し遅れているくらいだと思います)
特に難燃剤については割と深刻です。
もし致死量に相当するガスが赤ちゃんの口や皮膚を通じて体内に入れば、中枢神経系が停止し、呼吸と心臓が止まります。さらに有毒ガスの痕跡はまず残らないので、普通の検死では死因の特定が出来ないとのこと。
結局これらはSIDS(乳幼児突然死症候群)として分類されます。
ニュージーランドではSIDS(乳幼児突然死症候群)を防ぐため、赤ちゃんを寝かせるマットレスを保護カバーでくるむことが広められました。(布団は無いのかっ!)
それから1,020人の乳幼児がSIDSで亡くなりましたが、その中に保護カバーを使用したベッドで寝ていた子供は一人もいなかったそうです。
果たして日本の通販でここまで素材をきちんと明記しているサイトがあるのかどうか知りませんが、とにかくマットレスを使う時は保護カバーが必須のようです。
というか、布団で問題ないならそれに越したことはないようなので、いまのところ私は布団で様子見を決め込んでいる最中です。
さて、しばらくは”布団で寝る”ことが決定した私ですが、ゆえに背骨のカーブがどうこう?に影響するいわゆる”寝姿”は常に気になっています。
寝られない時はとかく寝返りの繰り返しで忙しいのですが(正解が分からない)、起きた時は大体仰向けになっている事が多いので、自分にとっての寝姿の最適解は恐らく仰向けなのではないかと思っています。
そしてそれは著書でも正解でした。
消化管のトラブルが起きにくく、顔の肌呼吸が遮られないので吹き出物やシワが現れにくくなる、と。半面、いびきや無呼吸のリスクは高まるそうですが、私は太ってはいないのでまあ大丈夫でしょう。
ついでに枕についていうと、高い枕はNGだとのこと。
せっかく心臓が脳に負荷なく血液を送り込める姿勢なのに、頭が高くなるとそれが妨げられるからです。
そういえば、著書には就寝時の服装についても詳しく書かれていました。
まず男性については、”あそこ”を締め付けるようなパンツは履くな!と。睾丸、そして精子に良くないぞ!ということです。
そして女性については、”ブラジャーはダメだ!ついでにいうと寝る時以外でもつけない方が望ましい”と述べられていました。
ノーブラ万歳\(^o^)/
何故なら、就寝時にブラジャーをつけているとリンパの流れを阻害し(割愛しますが)その他複数の要因で乳がんの発生リスクが約60%高まるとの研究結果もあるからです。
さらにおっぱいを(特に乳頭の位置を)いつまでも高く保ちたいなら、日中においてもブラジャーはつけない方が良い、何故ならそのほうが胸を支える筋肉組織が発達するからという研究結果もあるからだそうです。
色んな研究があるんですね。
ちなみにこの研究は
「Dressed to Kill」シドニー・ロス・シンガー、ソマ・グリスメイジャー共著
からの引用だそうです。
試しに「Dressed to Kill」でググってみたのですが、出てきたのは「殺しのドレス」というアメリカのホラー映画でした。どうやら本の和訳はされていないようです。
いや私には必要ないのでどうでもいいのですが……
まあとにかく、ノーブラ健康法です。
アメリカのセレブはノーブラです(個人的イメージですが)。
そのうち日本にも波及するのでしょうか?
ヌーブラってどうなんでしょうか?
…
…
…
…
さて、今回は寝具、寝装について「SLEEP」からざっくりと紹介しましたが如何でしたでしょうか?
睡眠について興味深いトピックはまだまだたくさんありますので、それらも近いうちに紹介できればと思います。
まとめると、
・マットレスには必ず保護カバーを。
・仰向け最高。
・ノーブラ万歳\(^o^)/
それではっ!
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