2021年8月4日水曜日

野生の体を取り戻す!「ビタミンDと睡眠」

 「ふーーん」と思ったことがあったので、忘れないうちに書き記しておこうと思いました。

良い睡眠のためには昼間きちんとお日様の光を浴びる、ということがよく言われますが、これは生活のリズムを整えるということと運動をするということにも直結するので何となく納得できます。

はるか20万年もの昔から、まだアフリカにいた我々の祖先は恐らくずっとその生活を続けていたはずなので、当然我々の体はそれを前提とした組成になっているはず!

そしてお日様の光には紫外線が含まれていて、それがビタミンDの生成に重要な役割を果たしている事も良く知られています。

ビタミンDがなぜ重要なのかと言うと、それが神経伝達物質セロトニンの合成に大きく関与するからです。セロトニンが不足すると、人は「暴力的」になったり「うつ」やそれに伴う「不眠」を発症したりと、とにかく精神的に「やばい」ことになるのだそう。

日中めっきり外に出る機会が減ってしまった現代人は、恒常的にこのビタミンD不足に陥っているということです。


ここで20万年前にふたたび遡りましょう。

年中「日の光」がいやというほど降り注ぐアフリカの大地。

赤ちゃんはママのお乳を飲み、そこからビタミンD含め様々な栄養素を吸収して育っていきます。

しかし、大人になるにつれ人は乳(乳糖)の分解能力を失っていくという。

何故なら眩しい太陽の下、狩りや採集に勤しむ人類は、もう乳から栄養を摂取する必要がないからです。

ところが、人間が母なるアフリカの地を出て北へと進出したとき、突然太陽は貴重な存在に変わってしまいました。

そしてその日照時間の短さによって、人類がビタミンD不足に陥ったことは想像に難くありません。(今も北欧では季節性のうつなどが問題になっているようです)

「ビタミンDをとらないとっ!」

ところがビタミンDを乳から摂取しようにも彼らには分解能力がありません。

おそらく精神に不調をきたし不眠になった者も少なからずいるでしょう。

「やばい、どうしよう!?」

そこから長い時間をかけて、乳の分解能力を獲得した人類もいます。

そうなれなかった人類もいます。

そこで彼らは乳から発酵食品を生み出しました。

乳を発酵させてチーズにする、要は自分の代わりに菌に乳糖を分解させたのです。

「チーズ万歳!」これで北の大地でもビタミンD不足に陥らずに生きられる!

日本人はどうか知りませんが、今でも地中海沿岸とユーラシアの一部牧草地帯には乳の分解能力を持たない人が多数住んでいるらしく、その代わりにその地域では古くからチーズなどの乳発酵食品が普及しています。

まさに「必要は発明の母の乳」です。


私は牛乳が好きでも嫌いでもありませんが、とりあえず朝シリアルを食べるときとか、筋トレ後のプロテイン摂取時とかに一緒に飲んでいます。

日光を浴びることにも多少は気を遣っていますし(日本ではさほど気にしなくても問題ないかも)、まあ祖先が20万年かけて獲得した乳糖の分解能力を活用させて頂いております。


メディアに「あれが必要!これが必要!」と頭ごなしに言われるよりも、こうやって人類の成り立ちや歴史を紐解いて説明してくれた方が、なんかストンと腑に落ちますね。

固定観念に囚われないように!

それではっ。


ちなみに今回の参考文献は今読書中の

「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」

 ジョンJ.レイティ (著), リチャード・マニング (著)

です。

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